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「老人ホームにおける見学のポイントについて徹底解説!」
老人ホームや施設を検討する際には、見学などの現地視察が非常に重要です。どのような視点で何を観察すべきか、重要なポイントをわかりやすく整理しました。 老人ホームを選ぶ際に後悔しないためにも、ぜひ以下の内容をご参考にしてください。
<なぜ見学は必要なのか>
見学は入居者やスタッフの日常の様子を直接確認でき、パンフレットでは感じられないホーム全体の雰囲気を味わうことで、家族や自分にとって最適なホームかどうかを見極める手助けとなります。
また、ホーム側も見学を奨励していることが多く、見学なしでの入居勧誘は稀です。 それは、予期せぬ契約や入居金の返済といった問題が生じる可能性があるためです。見つかった場合、金額や立地などの情報だけでなく、必ず見学に足を運びましょう。
<見学の頻度と訪問時間>
ホームを選ぶ際には、複数の施設を訪問比較する検討をすることが大切です。得られる情報を基にまずは3か所ほどを絞り込み、それらを訪れてみましょう。満足できるホームが叶わない場合は、さらに新たな視察先の検討に移りましょう。
訪問する時間帯には工夫が必要です。 昼食やレクリエーションの時間に訪れることで、宿泊者やスタッフの日常の様子を把握することができます。入浴設備のチェックが必要な場合は、入居者様が利用していない時間帯を確認した上で見学をしましょう。1回の見学で全てを確認するのが難しい場合は、何度でも訪問して納得するまで確認することが重要です。異なる時間帯に来ることで施設の様子が変わるため、新たな発見があるかもしれません。
また、できることなら食事の試食もお忘れなく。ほとんどのホームで試食が可能であり、食事の内容はそのホームの特徴が表れています。
<見学時に確認すべき4つのポイント>
ポイント別にチェック項目をまとめましたので、参考にしてください。
建物について:専用スペースと共用スペース、周辺環境など、日常生活に関わる環境を観察します。快適で心地よい生活ができるかどうか確認しましょう。
スタッフについて:サービスの質に大きく影響するスタッフの質を確認します。勤続年数や教育体制など、スタッフに関する情報をチェックすることが重要です。
医療連携・リハビリについて:緊急時の対応や介護予防、自立支援、機能訓練など、連携医療やリハビリの体制を確認します。安心して生活できるかどうかを重点的にチェックしましょう。
その他:食事やレクリエーションも要チェック。また入居後に後悔しないためにも、契約内容はしっかり確認しましょう。
それではこれらのポイントを順に詳しく解説していきます。
下記の詳細に関しては、見学前にメモ帳などにチェックリストを作成しておくことをお勧めします。 ついでに質問事項もメモしておくと、見学中に聞き忘れる心配がありません。
<建物・設備についての注目ポイント>
居室や設備の状態は、入居後の生活に大きな影響を与えます。希望する生活スタイルと照らし合わせながら、快適な生活が可能かどうかを想像することが重要です。
1.居室
暮らしの空間の広さや機能性、窓の存在など、日常のくつろぎや生活動線に関わるポイントを確認します。
2.共有スペース・機能訓練室
リビングなどの共有スペースの快適さや居心地をチェックします。
3.入浴設備
入浴環境の清潔さやバリアフリーなど、入浴設備に関する条件を確認して、快適な入浴が可能かどうかをご確認下さい。
4.施設の使いやすさ・安全性
全体の配置や段差、非常口の位置など、施設全体の影響と安全性を確認します。
5.清掃設備・メンテナンス
施設の安全性設備やメンテナンス状況を確認し、清掃の行き着きやメンテナンスなど適切な管理が行われているかを見ましょう。
6.施設までの周辺環境・アクセス
家族や駅からの距離、車でのアクセスを家族の通いやすさの観点からチェックします。これは入居した後も訪問で顔を合わせることは本人や家族にとってとても大切なことだからです。ご入居する方が自立しているの場合、散策や買い物ができる場所が近くにあるかどうかを確認しましょう。
<スタッフについて>
1.スタッフの対応
見学の際はスタッフの礼儀、挨拶の仕方、言葉遣いに注目します。スタッフの疲労具合も確認し、人員がしっかり配置されているか、働きやすそうであるかを観察しましょう。バタついた雰囲気や忙しさが見受けられる場合、入居者にも同様の影響がある可能性があります。
2.スタッフの勤続年数・離職状況、教育体制
勤続年数や離職率、教育体制を確認します。長く働いているスタッフが多い施設は、信頼性が高く、サービスの安定性があります。
離職率が低いホームは、キャリアアップの機会や充実した労働環境がある可能性が高く、質の高い介護サービスを提供できている場合が多いです。
3.雰囲気
日常を共にする場所の雰囲気は重要です。職員の対応や表情、入居者の様子を見ながら雰囲気を確認します。入居者の表情や職員の笑顔、言葉遣い、清掃状況、季節感のある飾り付けなどから、ホームの雰囲気が合いそうか見てみましょう。実際の介護の様子やレクリエーションを見学するのもいい判断基準になるかもしれません。入居者がリラックスしやすいホームがいい、またはスタッフが活気に溢れているホームがいいなど、事前に御本人と相談して決めておくほうがいいでしょう。
<医療連携とリハビリ>
1.協力医療機関
各病院との協力関係を確認しましょう。病院名、診療科目、場所、具体的な協力内容をチェックし、救急搬送時の連携が迅速に行われるかを確認します。
2.健康管理体制
健康管理の頻度や方法について情報を収集します。訪問診療の頻度や定期健康診断のスケジュールを確認し、看護師の常駐時間や夜間の緊急時(オンコール体制など)の対応策も確認が必要です。
3.自立支援と介護予防、リハビリの取り組み
介護度の進行を防ぐために、自立支援や介護予防のプログラムがあるか確認します。機能訓練指導員の有無、リハビリ設備の有無、実施状況について知ることで入居者が健康的な生活を送りやすいかどうかを判断する基準にしましょう。
<その他>
その他に確認しておきたい要素として、レクリエーションやイベントの内容、食事の提供、嗜好品に対する配慮などが挙げられます。
施設の設備や提供されるサービスだけでなく、実際に足を運んでみたときに得られる印象も、判断材料として非常に重要です。気になる点や感じたことはメモに残しておいて、もし家族と一緒に見学に行った場合は、その印象や感想も共有することで、より良い判断ができるでしょう。
1.食事内容
食事のメニューがどれだけ揃っているか、個別食や治療食の提供があるのかなどを見ておきましょう。献立に工夫が行われているのか、また食事介護の様子にも注意を払いましょう。
2.レクリエーション
施設が提供するレクリエーションやイベントの企画内容を確認しましょう。見学の日程をレクリエーションの実施日に合わせてみると、参加者の様子や職員の姿勢も同時に確認することができます。
<まとめ>
何度も見学を重ねることで、段々と老人ホーム見る目が養われていきます。しかし全ての条件を満たす理想のホームを求めすぎて、滞在のタイミングを逃してしまわないように気を付けましょう。
それでも悩んでしまう場合には基本に立ち返り、本人や家族にとって本当は何が大切で、何を重視したいのか再検討することが肝心です。家族同士で十分に話し合った上で、納得のいく老人ホーム選びの手助けになれれば幸いです。